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とおかいち

会津では今日10日に十日市というものが行われる。
400年もの歴史があるらしい。

ここで縁起物の品々を買うのが基本である。
でも、わたがし、お好み焼き、焼きそば、クレープ等々、定番の出店がずらっと大通りを埋め尽くすので、“冬祭り”と言った方が想像しやすいかもしれない。

私も小さい頃からこの十日市には必ず母に連れられ行っていた。
起き上がり小法師、風車などの縁起物を買うのが母の目当てだったろう。
でも子供にとっては祭り独特のお菓子を買ってもらうのが何よりの楽しみだった。

最初は、よくりんご飴にすぐ目を引かれて買ってもらっていた。
飴でコーティングされたりんごが裸電球の光によく照らされ、より一層真っ赤にピカピカに光って見えた。

知恵の浅い子供だけに、そんな外見に簡単に引っかかっていたのだろう。

でもそのうち、薄く塗られた飴部分を舐めればいいのかかじればいいのかよく分からない中途半端さ、もどかしくてりんごと一緒にかじれば歯にくっつく不快さ、飴がなくなればただの大きなりんご、ということに気づき始め、いつの頃からかピタッと買わなくなった。

で、そんなかわいげのない子供は、単純に飴のみのべっこう飴に夢中になった。
ハート型、星型、動物型、いろんな形の飴に心躍らせるあたり、まだ少しはかわいげは残っていたようだ。

さすがに今は、通りしなに目をやるくらいなものだ。
“起き上がり小法師”という、倒しても倒しても起き上がる小さな人形を、家族の人数プラス1個買ってくる。

倒しても倒しても起き上がるものだから、うちの猫に見つかると面白がって遊びまくられ、しまいにはなくされる。
一応縁起物だから、その一年間を家具の裏手に追いやったままではバチも当たるというものだろう。
ちゃんとガラスの扉の中にしまって飾ることにしている。

十日市は大雪、というジンクスを持つ今日。 私の行く時間には晴れてくれるか・・

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